お疲れ様です!補助者Tです。

前回はGNSSによる基準点測量の仕組みや留意点を学びました。

前回といっても8月ですが。。。

今回はGNSS測量を実施してからデータをどのように計算していくのかを学びたいと思います。

計算

電子基準点データ提供サービス

国土地理院のHPより、観測と同日時の電子基準点の観測データをダウンロードします。

基線解析

基線解析とは各受信機によって記録されたデータを解析して基線の長さと方向を決定します。

したがって複数台の受信機が必要となるが、電子基準点も一つの受信機であるため、1台でも基線解析ベクトルを計算することが可能となります。

計算の方法等

・基線解析は、10㎞以上の場合は2周波で行うものとし、基線長が10㎞未満の場合は1周波又は2周波で行うものとする。

・基線解析では、原則としてPCV補正を行うものとする。

・基線解析の固定点の緯度及び経度は成果表の値(以下『元期座標』という)又は国土地理院が提供する地殻変動補正パラメータを使用したセミ・ダイナミック補正を行った値(以下「今期座標」)とする。なお、セミ・ダイナミック補正に使用する地殻変動補正パラメータは、測量実施時期に対応したものを使用するものとする。

なぜならセミ・ダイナミック補正年度ごとに変わるからです。

PCV補正

PCV補正とは、各アンテナごとに_PCV補正量を持っており、異機種のアンテナで観測した場合、PCV補正量を用いて基線解析をすることで、受信位置の補正を行います。アンテナは一定の方向を向けて(例えば北方向)整地する。

セミ・ダイナミック補正

我が国は複数のプレート境界に位置し、それぞれのプレートが異なる方向へ動くことから、複雑な地殻変動が起こっており、測量に利用される基準点もこの地殻変動の影響で実際の地球上の位置と測量成果の示す座標値が時間とともにズレてきます。位置情報の均一な精度を長期的に維持するためにこの一様でない地殻変動による歪みの影響を補正するのがセミ・ダイナミック補正です。           

それと電子基準点のみを既知点とした場合は必ずセミ・ダイナミック補正を行う。     

ここまではどのような補正をするかを紹介しました。この補正を使用し様々な計算をしていきます。

点検計算や平均計算、観測結果を使用した観測図の作成などがあります。

他には例えばネットワーク型RTK法を使用した単点観測法による

・測設機能を用いた既設杭の探索

・測設機能を用いた復元

・既設基準点の点検

・現況図の作成 等があります。

最後にGNSSを用いた測量のメリットは

・作業地域近傍に基本三角点等がなくても平面直角座標での成果を得られる。

・作業効率が良い

・天候に左右されない

・相互の視通が不要  などがあります。

難しかったですね。最後は駆け足になってしまいましたが。

GNSS測量は是非、稲葉事務所にお任せください!