● 国土調査とは

 

国土調査は、国土の開発、保全、利用の高度化にあわせて地籍の明確化を図るために、国土の実態を科学的、総合的に調査することを目的として実施されている、国の土地全体を対象に大きな視点から見た調査です。

地籍調査、土地分類調査、水調査の3つに区分されています。

 

国土調査では「地形」「土壌」「植生」「土地利用」などが調査され、国の政策などに利用されることが多く、災害対策や環境保全など幅広い分野で活用されます。

 

 

● 地籍調査とは

 

 

地籍調査は、上記国土調査のなかの1つの調査で、個々の土地についてその所有者・地番・地目を調査するとともに、境界の確認・測量、面積の測定を行い、現況にあった正確な地図(地籍図)及び台帳(地籍簿)を作成する調査で、土地の売買や相続など、具体的な法律関係にも直結しています。

 

 

① 土地の境界や不明確な場合や、土地の売買や相続などの際に応じて全国的に実施されており、市町村が関係機関との連絡や調整を行い、また住民等からの要望も踏まえ、いつ・どの地域を調査するかなどの計画します。

 

② 計画作成後、地籍調査を行う地域の住民の方々へ向けて、地元説明会にて「地籍調査の内容やその必要性」「調査の日程」「作業実施者」等について説明を行い調査を実施します。

 

③ 地籍調査実施後は、一筆地調査と地積測量の結果をまとめ、登記簿が書き改められ、地籍図の案が備え付けられます。

 

④ 上記で備え付けられた地籍図の案と地籍簿を閲覧にかけ、誤り等を訂正する機会を設けた後に、各筆の筆界点をもとに正確な地図を作り、面積の測定を行った最終のものを登記所に送付します。

 

 

- まとめ - 

 

国土調査と地籍調査は、どちらも土地に関する重要な調査ですが、その目的や焦点が異なります。

 

 

国土調査 → 国全体の情報を把握し、国土の安全や利用計画の策定に役立つ広範囲な調査

 

地籍調査 → 個々の土地の情報を正確に把握し、土地取引を円滑に進めるために重要な役割を果たす調査